毎年7月19日、20日に行われる秩父川瀬祭は、秩父神社の夏祭りであり、秩父では「お祇園」とも言われています。
冬の秩父夜祭と対比するお祭りといわれ、夜祭に対して昼の祭り、冬に対して夏、大人に対して子供のお祭りです。祭りの主役である笠鉾・屋台の「囃子手」や、花笠を付けた「拍子木」を子どもたちが務める姿も可愛らしい、子どもが中心のお祭りです。
7月19日の宵宮では、午後から絢爛豪華な8基の笠鉾・屋台が秩父屋台囃子を響かせながら街なかを曳き廻されます。夕方からは、各笠鉾・屋台が秩父神社に集結し、境内にある日御碕宮(ひのみさきぐう)に祀られている須佐之男命(すさのおのみこと)を迎える「天王柱立て神事」が行われます。境内に浮かび上がる提灯やぼんぼりの灯りが大変幻想的な行事です。
20日の大祭では、午前中から山車の曳行が行われるほか、重量約400kgもの白木造りの神社神輿が荒川の清流の中へと入る「神輿洗いの儀式」が行われます。夜も、大通りを中心に山車の曳行があり、「すれ違い」や「曳き別れ」などが見どころです。
2000余年の歴史をもつ、秩父地方の総社。宝登山神社、三峯神社と並ぶ秩父三社の一つであり、秩父の総社として古くから崇敬を集めています。
天正12年(1592年)に徳川家康が再建した社殿は、秩父市内のほぼ中央にある柞(ははそ)の森の中に、風格ある荘厳な美しいたたずまいを見せています。社殿には様々な彫刻が施され、その美しさには目を見張るものがあり、それぞれに「いわれ」があります。
秩父神社の例大祭「秩父夜祭」は、京都祇園祭、飛騨高山祭と共に日本三大曳山祭の1つに数えられています。