2024年10月13日(日)
椋神社(秩父市吉田)の例大祭として毎年10月の第二日曜日に実施されている「龍勢祭」が今年も行われた。
今年の龍勢祭は天候に恵まれ、まだ少しばかり夏の暑さを感じる、秋晴れの空へ向かって計28本の龍勢が奉納された。龍勢祭は各流派が手作りで製造するロケット花火を打上げる独特の雰囲気を感じられるお祭りで、国重要無形民俗文化財に指定されている。打上げ前に行われる「東西、東西」から始まる独特の口上も見どころの一つだ。
そんな龍勢祭と秩父が舞台となったアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」がコラボした「あの花」龍勢の打上げを2011年より実施し、たくさんのアニメファンに楽しんでいただいた。
「あの花」龍勢は10回目の打上げをもって公式としては最後。といった形でアニメの制作会社と合意のもと事業を実施し、2023年「あの花」龍勢の奉納をもって、一つの区切りを迎えることとなった。
しかし、長年たくさんのファンに愛されてきた「あの花」龍勢をこのまま終わらせて良いのだろうか…そんな思いもありつつ制作会社と協議し、秩父アニメツーリズム実行委員会主管としての「あの花」龍勢という名前の使用、奉納者「超平和バスターズ」としての奉納の許可をいただいた。
キャラクターイラストの使用や、声優による口上は行わない……など、今までの「あの花」龍勢とは大きく形が変わる中で2024年新たなスタートを切ることとなった。
今回打上げにご協力いただいたのは「櫻龍会」
2013年、14年、19年と三度打上げに力を貸していただいた、ァンの間でもお馴染みのピンクのヘルメットが可愛らしい流派だ。今回は製造の過程にも携わらせていただき、落下傘の色付けはファンとともに行った。
大空高く打上がった龍勢は、残念ながらその花が開くことはなかったが、挑戦いただいた櫻龍会には心からの感謝でいっぱいだ。
多くの方の心の中に「あの花」があり続ける限り、きっと秩父の大空には大きな花が咲き続けるのだろう。
(アニメ担当:がん)