皆さん、こんにちは。
一等三角点のある山として、山頂からの眺望も良く、山頂直下には日本武尊と藤原秀郷を祀る城峯神社が鎮座する、秩父市吉田と皆野町と神川町にまたがる、ハイカーにも人気の城峯山(じょうみねさん)1037.7mですが
将門伝説の山として、こんな言い伝えがあります。
そのむかし、関東で勢いをふるっていた平将門は、下総の戦いで敗れ、下野国皇族、藤原秀郷に追われる身となりました。
将門は、なんとか吉田の城峯山まで逃げのびましたが、とうとう秀郷に追い詰められてしまいました。
しかし、将門は戦い上手だったので、なかなか攻め落とせない。
そこで、秀郷は、椋神社にお参りをして三方からきびしく攻めたてました。
すると、ついに将門の力もつきて秀郷軍に捕えられてしまいました。
ところが、捕えられた八人もの将兵が、みんな将門を名のり、顔も見たことのない秀郷には、どの兵が将門かわかりませんでした。
そこで秀郷は、将門に仕えていた「桔梗の前」という女性を問い詰め、「教えねば八人とも首をはねるぞ」とおどしました。
さすがの桔梗の前も観念し、「将門様はお食事をなさる時に、こめかみを異様に動かされます」と白状してしまいました。
秀郷は、さっそく捕えた将兵たちに食事をあたえ、こめかみをいちばん大きく動かした将門は、首を討たれることになってしまいました。
桔梗の前が白状したことが将門にはわかったのであろう。
処刑場で、「この山に桔梗はあれど花咲くな」と怒り叫び、秀郷の家来に桔梗の前の首をはねさせてしまいました。
やがて、将門も首をはねられましたが、亡霊は城峯山にとどまり、秋になっても桔梗の花だけは今だに咲かなくなりました。
桔梗の咲かぬ城峯山 「吉田の民話と伝説」より
なお、城峯山の登山情報は、こちらをご覧ください。
http://www.chichibu-omotenashi.com/pdf/walk_map/jyouminesan.pdf
※秩父地域では、最近、熊の目撃情報が相次いでいます。
熊除けの鈴を持参のうえ、入山してください。